2007年5月:国立マイセン磁器マニファクチュアに行って来ました。建物の正面はモダンな造りとなっています。マイセン磁器300年の歴史が 全長35メートル高さ9メートルの壁板に描かれているそうです。裏に回ると昔からの工場の概観を見ることが出来ます。 建物の中に入ると、見学用の工房、磁器美術館、マイセン磁器を買えるショップ、実際にマイセン磁器を使った「カフェ・マイセン」、マイセン磁器セルヴィスを使用したコースメニューが楽しめる「レストラン・マイセン」などが有ります。
見学用の工房ではドイツ語以外に14ヶ国の翻訳機を借りられます。もちろん日本語も有りましたよ。最初の展示室でマイセンの歴史、素材、製造工程などについてビデオで説明されます。次の展示室からは実際の製品と同じ製造工程が四つに分かれており実体験することが出来るようになっています。 展示室2ではろくろ師がろくろ台を足で回転させてカップを作り、レリーフを施した石膏の型に押し込み所定の形と厚さを持つカップに仕上げる工程を見学することが出来ます。展示室3では接合師が個々の部分を接合する熟練された技術が見られます。立体の花は、型を使わないで手先だけで別々に作られた花芯や花びらを一個の花にまとめて作られます。接合師が仕上げる全体像のモデルが仕事場に置かれており、その特徴を失わずに像の形を整えたり、接合部分が見えないようにしたり、原型通りに修復したりする作業は熟練された技術だけでなく、高度な芸術的センスも求められます。 展示室4は地塗り絵付の工程です。ここではブルーオニオンの絵付の工程が見られます。地塗り絵付師の後ろには工程毎に変化していくブルーオニオンのお皿が展示されています。黒ずんだ地塗りの絵の具が1400度で2度焼きされた時に鮮やかなコバルトブルーに変化したことが分かります。最後の展示室5は上塗り絵付の工程です。パレットに一色だけ置いて相当する部分だけを順次色付けしていきます。焼いた後で色が鮮やかに変化するので焼き上がった色を想定して絵の具を調整していきます。
マイセン磁器美術館は圧巻です。2万点以上のコレクションの中から毎年約3千点が選ばれて展示されます。1710年から今日までのフォルム・文様の移り変わりや創造の歴史の概観をはっきりと見せる、マイセン磁器の本質を持った芸術品であることが常に考慮されているそうです。1749年に王アウグスト3世の為に製作された高さ3.5メートルの宮廷用センターピース、饗宴の間に有る豪華な12名用の食器セット、カール=ルートビッヒ=アウグスト・アハテンハーゲンが1915年に 3階の丸天井に描いた絵画、など見所がたくさん過ぎて時間がいくら有っても足りない感じがしました。出来るだけ写真を撮って来ましたが、とても全部は紹介出来ませんが良かったら見て下さい。
最後にマイセン磁器ショップ。小物、シンブルから美しい様々なプラーク、大きなフィギュアまでショップにいて見るだけでも楽しめました。シンブルは30種以上も有りましたよ。
国立マイセン磁器マニファクチュアの様子は下の(マイセン)をクリックしてみてね。
(マイセン)
|